平安泉匠 作品
雛人形 伝統的格式高い黄櫨染衣装に愛らしいお顔が印象的 初節句

ピアノ塗り仕上げの高級感ある衝立式の飾り台、屏風セットに、伝統的格式高い黄櫨染衣装の立雛飾りを組み合わせました。
愛らしいお顔が印象的な衣装着立雛人形、クラシカルな満月金箔屏風とのコーディネートは落ち着きのある大人の雰囲気を演出しています。
インターネット店のみの数量限定＆特別販売価格商品です。

お人形のお顔も時代の変化と供に改良され、誰にでも安心して飾っていただける優しく可愛いお顔を造りあげました。伝統的なはまぐりなどの貝の殻を焼いて粉にした「胡粉」を塗った伝統的手法を採用し、丸みのある頬に穏やかな優しい笑みを浮かべた優雅なお顔を完成させました。
お姫様の髪形には、髪全体を後ろにながす「おすべらかし」のおめでたい髪型にし、金の玉ぐしや紫の飾り紐で綺麗に形を整えました。
こんなに小さなお顔一つにも、たくさんの職人の手作業によって丁寧に造りあげた愛情たっぷりのお顔です。

男雛の衣装には縁起の良い華麗な桐竹鳳凰柄の「黄櫨染裂地」を採用しました。皇族に代々伝わる正装のための裂である黄櫨染は、位の高い者にしか着ることを許されない最上級の裂地です。そんな高雅な黄櫨染衣裳を使い、大変手間の掛かるとても小さなサイズながらきっちりとした容の整った貫禄充分なお内裏様を仕立てました。
背中の部分には少し大きめな裾（きょ）は身分の高さを証明し、腰に巻いた黒革の石帯も取り付けるなど細部にもこだわったお内裏様です。
頭に付ける烏帽子や腰に差した刀なども全て特注サイズで造りあげた本格仕様のお道具を揃えました。小さなサイズながら貫禄たっぷりのお内裏様です。

女雛には、有色故実に鑑み、宮廷の正装束である『十二単衣』のデザインを取り入れました。上着である唐衣には上品な小金色の正絹反物を使用、高貴な紋様向鶴柄をあしらい
襟ぐりにも紫の高貴な色を使用、薄ピンクの表衣と組み合わせ、男雛同様に格調高く仕上げています。
袖口から見える合わせには、赤、黄緑、黄色、紫などの明るい色の配色を選択、手間のかかる一枚一枚重ねて着せ付ける襲衣（かさねぎぬ）と言う手法を取り入れました。それぞれの色を綺麗に見せる配色により上品さを醸し出しています。
背中に付けた白地の裳袴には、春らしい桜の刺繍がアクセントに入り、紺、白、赤、黄、緑のライン入りの引腰もとても上品に取り付けるなど、細部に手の込んだ細工を施したお姫様です。
小さめサイズながらとても繊細に造りあげられており、存在感抜群の豪華さを堪能いただけます。

シンプルでコンパクトな飾り台と屏風にはピアノ塗り加工を施し上品な光沢を持たせました。
二曲の屏風の中央には、太陽が行き先を明るく照らし出し、迷うことなく前へ進んで行けるようにとの願いを込め、イメージした円を大きく描きました。
円は本金箔塗を手作業で施し、派手さではなく本金箔塗ならではの重厚感ある高級な仕上りとなっています。
飾り台の前側面にも金塗りを施して統一感のある台・屏風です。

飾り方はいたってシンプルなコンパクトなものにいたしました。場所もとらない、落ち着いた雰囲気で可愛いお人形を引き立てます。厳選された素材で造られた少数限定製作の優美な立雛飾りです。

【黄呂染御袍と桐竹鳳凰紋】
京雛の代表的な装束の黄呂染。天皇が重要な儀式の際に着用する格式高い衣裳です。櫨（はぜ）の木の黄色の下染めに蘇芳又は紫根を上掛けした黄褐色の最も高貴な色です。

黄呂染御袍とは、天皇が重要な儀式の際に着用する束帯装束の胞の事で、天皇だけが身につけることが出来る色として定められており、天皇だけが使用出来る絶対禁色でした。公家社会の優雅な伝統を残している黄呂染めは、雛人形のスタンダードとして永きに愛されてきました。平安時代の雅な宮廷絵巻を今日に伝える黄呂染は、雛人形の代表格といえます。末永く飾るものだからこそ良いものを・・・何年も変わらぬ正統派の風情を感じてください。

桐竹鳳凰紋は、古来天皇の専用文様とされ、「箱型紋」と呼ばれる四角い文様が整列しています。有職文様とは、公家社会全盛期の平安時代中後期における華麗な装束や調度に用いられた文様の事をいいます。有職とは、儀式、衣裳などの宮中での決められた事の総称したもの

有職雛は、これらの様式を出来るだけ忠実に再現して作られています。公家社会の優雅な落ち着きのある伝統を残している格式高いお雛様です。

【心動かす日本の色】
黄呂染が生まれたのは今から１２００年前、平安時代前期だといわれています。黄呂の黄色の中に蘇芳の赤を混ぜた黄褐色で真昼の太陽の色を象徴しています。太陽は人々に光を与えて食料となる植物を育む大切な存在です。当時の人々は黄呂染の衣裳を見たとき、沈んだ太陽が再び呼び戻されたことだと思ったことでしょう。

歴史と伝統に育まれ培われてきた日本の染色技法に由来した情感豊かな美しい色合い。和の世界で育まれてきた黄呂染は世界に誇れる日本の染で、その美しさを見るものを魅了し続けています。

＜＜手工芸品ならではのお願いとご注意＞＞

※商品は全て一つ一つ手作り品の為、細部の部品仕様や色柄が画像掲載品と異なる場合がございます。

※木製部分は、手造りによる仕上げの為、大量生産品のような均一な出来とは違い、ひとつひとつにスレやへこみ、反りや木目が出る場合があります。